梅の木通信
心の話【S先生の日記】


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28 子供が親の言うことを聞かないのは

 おさしずの中に、「親がことなり、子が親となり、生まれ順序は元の通りや」とのお言葉があります。

これは、親神が人間子供達にたいしてお諭し下されたのであって、人間の親子関係は今生は血を分けた
親子であっても前世に於いて、来世に於いての親子関係は神のみが知る処であります。

親神は人間の生まれや出直りのつまり、前世と今世、今世と来世に対して黒いベールをちょいと降ろしたのやで
お知らせ頂いてあります様に、人間には前世も来世も分からないのであります。

そこで今世の肉親の親子関係に於いて、子供が親の言うことをちっとも聞かないということを、良く耳にいたします。
これは親の方にしてみれば、苦労して育てたんだから子供は親の言うことを聞いてくれるのは当たり前、
という思いを潜在的に持っている。
一方子供の方にすると、産んでくれと頼んだ覚えがない、となってしまう。
この心の喰い違いが争点となってしまうのであります。

親神は子育ての最中は、無理せんで良いでと仰せられている
肉親の親子であっても、神の目から見たら皆可愛い神の子なのであります。
ですから子育てとは、神の子供を育てるのであるから、無理に神慾はかかんでもよいと、仰せられていると
思います。

この様に肉親の子供であっても神の子供なのですから、子供に対しても感謝の気持ちをあらわさなくては
なりません。

子供が親の言うことを聞かんのは、この道理が分からず、親の心の貧しさが子供に伝わってしまうからで
あります。

子供が親に言いつけられた用事が終わったとき、親は当たり前と思わずに感謝の心、
「ありがとう○○ちゃん」と伝えることを忘れているからであります。

感謝の心、ありがとうの言葉は自分自身も又、相手の子供の心を、やわらかくして豊かにすることが
出来るのです。

何でも当たり前と思ったら信仰はできません。
子供に対しても、ちり紙一枚、新聞一枚、電気をつけてもらっても、○○ちゃんありがとうと、感謝の心を
伝えるべきなのです。

大人の方にこの心使いが出来ない、心が貧しいから子供が言うことを聞いてくれないのでありますから
自分以外の人から、労力で奉仕していただいたときは、必ずありがとうの感謝の心を伝え合いましょう。
これが信仰をもったら救われる、その元の理のことでありますから、今日、只今から感謝の心を
忘れずに伝え合いましょう。

ありがとうございました。

昭和60年12月24日