梅の木通信
心の話【S先生の日記】


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26 言うは易し行うは難し

諺に「言うは易し、行うは難し」というのがあます。昔の人は偉いものだとつくづく思います。
言う事は簡単ですが、一つ身を持って実行しようとすると、なかなか難しいことが出てまいります。
責任をもって言うという事は、裏側に実行がなければなりません。
言うだけ言うのは無責任です。ですから同じ諺の中に不言実行という諺もあるとおり、実行はなかなか
難しいのであります。

言うだけならば、誰でも口を持っているのですから、いえるのです。
しかし実行は難しい物なのです。

人間は口八丁手八丁などと言うようになかなかいきません。口八丁手八丁の人も少ないのです。
人間は自分を中心に考えるから口八丁手八丁の人をあの人はうるさい、口が達者とすぐに批判めいた
ことを言います。
しかし、手八丁のほうも見ているから強い批判が出ないです。
実行はできなくても、言うことは言う、これが人間の心であり、神の心とは反対なのであります。

神の心とは思いですから、実行の心を受け取るのであります。
素直が神の望み素直に受けて素直に実行することで、神の心に近づけるのであります。
ですから不言実行という諺があるのです。

神の世界は思いだけであります。人間の世界も思いなので、通じる筈なのですが、心がよごれて
いるから、相手の心が映らないのであります。そこで言葉を心と心をつなぐ道具としてお許しなされたので
あります。
しかし人間は本当の親の思いが分からず五感を通して判断してしまう習慣がみについてしまっているのです。
そのため道理を踏み外して悩み苦しみ身上事情で本当の元が分かってくるのです。

しかし五感も神が人間に許したのであります。その思いは五感を通して陽気暮らしをさせたいとの
思いです。

言うは易し行うは難し、行いに依って身を通し心が本当の元を理解していくのであり、ですから苦労は
我が身のためなのであります。

言うは易し行うは難しより、不言実行で行きたいと思います。

                                                ありがとうございます。

                                                 昭和60年12月23日